生物コンピューター 2019 4 7

書名 光の量子コンピューター
著者 古澤 明  インターナショナル新書

 私は、かねてから、
電子を使って、コンピューターを作るのは、
もはや限界であると感じてました。
「結局、熱には勝てなかった」
 このように書いても、わかりにくいかもしれません。
たとえば、電気ストーブを連想すると、わかるでしょう。
 電気ストーブは、石油ストーブに比べれば、
安全で軽量ですが、大量に「電気を食う」でしょう。
 電気ストーブを使って、
石油ストーブ並みに部屋を暖めるとなると、
電気を大量に消費してしまいます。
 かつて、パソコンでは、CPUの速度競争が行われました。
たとえば、「Pentium」というCPUは、
普及版では、75MHzで登場しましたが、それが133MHzになり、
さらに、350MHz、450MHz、ついに1GHzを超え、
その後、さらに加速して、「Pentium4」では軽く3GHzを超えました。
しかし、それ以上の高速化は難しいものとなりました。
 高速化すればするほど熱が発生するからです。
基本的に、電力というものは、熱になって消えていくのです。
 CPUの高速化によって、
「CPUの上で、目玉焼きができる」とまで言われたものです。
そのため、CPUの上には、「CPUクーラー」を装着して、冷却しています。
 そういうわけで、電子を使ってコンピューターを作るのは、
限界があると考えていました。
 そこで、生命科学の本だったと思いますが、
「DNAは、素材としては丈夫なので、
コンピューターの部品として使えるのではないのか」と書いてありました。
 DNAは、生命科学関係の部品として売られていて、
DNAを使ったCPUを作れば、もう熱に悩まされることはないと思います。
 こうした分野は、まだまだ発展途上であり、
分子レベルの部品、分子モーター、分子ロボットが考えられます。
 さて、そういえば、光は粒子だったことを忘れていました。
光は、粒子であり、波でもあることを証明したのは、
相対性理論のアインシュタインだったでしょうか。
 もちろん、電子も、粒子であり、波でもあるのですが、
電子には「電荷」がありますので、
あちこち動くには、「抵抗」(熱)が発生します。
 その点、光の粒子は、電荷がありませんので、
自由自在に動けるはずです。

































































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